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2020/01/09

価値を伝える喜び

昨日、久しぶりに以前お世話になったお取引先様とお会いする機会をもちました。

その方々とは今から15年以上前、メニュー会議とというチームMDを自主的に発足し、毎月どういうメニュー、企画で調味料を仕掛けるのかを皆で決め、販促や売場、クッキングサポートコーナーと連動させていました。

クッキングサポートコーナーと連動させて一番楽しかったのは、いつもはグロサリーの元売りで週1~2個しか動かない商品が、生鮮と連動させ仕掛けると1日1店20個、30個、50個、と売れるのです。

しかも何回か仕掛けお客様宅の「我が家の味」としてその商品が居座ることができれば、確実にリピートにつながります。

仕掛けた店とそうでない店ではその後何年間も売れ行きが変わるのです。

 

私自身、調味料の棚の前で、何を選ぼうかと立ち尽くすことは多々あります。

結局パッケージとにらめっこしながら選ぶわけですが、実際どんな味なのか、どう使ったらいいのかはあらかじめ知りたい。

メーカー各社も本当に思いを込めて開発している商品なのにそのこだわりが伝わらないのは残念でならない。

それを埋める為に「この商品はこんな拘りがあるのですよ、だからこうやって食べるとおいしいんですよ」と伝える行為は小売りの責務だと思うのです。

 

私自身、早い段階で思いのあるお取引先の皆様とチャレンジをし価値を伝える喜びを経験できたことは、とてもラッキーでした。

 

リアル小売の現場では、ネットではできない「五感にダイレクトに、ミックスして伝えらえる」価値伝達はとても重要です。

が、異常気象等で生鮮環境が日々変化する一方、生産性視点からグロサリーのエンドや催事も切り替えのスパンが長くなり、部門の壁が高くなり、より企画立案も難しくなる、そして毎日買物に来る方々に「気づき、喜び」を与える場面が減っていきそうな気がします。

その中でも果敢にチャレンジして、価値を伝える喜び、売れる楽しさを小売りの現場で働く方々に味わってほしいですね。